尊格の輝きを飾る”パタ”
2018.10.15 Monday
タンカに描かれる尊格や覚者はその身体の周りに丸い円形、または楕円形の光背を描き身体から発せられる輝きを表現します。
円形に平坦に塗った色の上に暈しを加え、そこに身体から発せられる光線のように純金泥の極細い線を描き込むシンプルなものから、光背の外側部分に渦巻き状の模様やそこに宝珠を加えたもので更に美しく飾ることがあります。
金色の”パタ”で飾られた光背を描いた仏陀釈迦牟尼のタンカ。
その渦巻き状の模様は”パタ”と呼ばれ、形状が似ていることから”海獣マカラの尾の模様”と呼ばれることもあり、通常は同じようなパターンで描かれたパタをいくつか並べて尊格の光背を飾ります。
尾に金色の”パタ”を持つ海獣マカラ
(image from Himalayan Art Resourses)