チベットの仏画タンカを描くスペイン在住の日本人


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ターラー礼賛経
一月に日本からスペインに戻ってからずっと忙しい日々が続いてます。
ブログの更新も随分久しぶり。日本での複製制作のこととか書きたいことや伝えたいことはいっぱいあるんですが、なかなか時間が取れずに更新が遅れてしまいます。先日2月9日にはチベット歴の新年も迎えましたが、みなさんお元気でしょうか。
 
スペインに戻って最近やっているのはこれ。
 

仏教を修行をしている知人に、各ターラーのイメージを見ながらターラー礼賛経を読みたい、と頼まれて21尊ターラーのイメージ付の経本を制作。
 
こんな感じでいたってシンプル。それでも色にはやっぱり気を使いました。実際にタンカを描くときに凄く色に気を使ったから、その印刷物もできるだけ近い色にしたい。 

チベット仏教の中で”色”はとても重要なものなのです。

各ページの大きさはA5サイズで最終的にはリング製本になります。一般的な製本とは違い、本の背表紙の部分をリング状のプラスチック等でまとめたものです。この方がお経を読むときにも手で持ったり、押さえたりしなくても本を開いたままにできるので。

当初はフランス語版で頼まれていたのですが、そのあと日本語、英語でも欲しいと言ってくれる方がいたので三カ国語で作ることになりました。チベット語のお経に加えて各国語での発音表記と翻訳。

問題は翻訳。

知人のケンポ(仏教哲学の学位を得たチベット仏教の高僧)に翻訳も載せた方が良いと言われたけれども、翻訳にも著作権があるから本やインターネットから勝手に使う訳にはいかない。

どの翻訳を選ぶのかも難しい。というのも21ターラーのタンカと言っても宗派等によって様々なものがあるんです。

今回の21尊ターラーのタンカはニンマ派のロンチェン・ニンティクの教えに沿うものだけれども、同じロンチェン・ニンティクの21尊ターラーでも経典の解釈の違いからターラーの描写に関するいくつかの相違点が出てくる。

だから翻訳は載せずに、その代りに翻訳を書きこめる部分を作っておいて各個人が自分の宗派や先生の解釈に沿った翻訳を学んで書いてもらえば、、とも思ったのだけど。

今のところ手元にある日本語翻訳は三つ。その中から選んで訳をされた方に使用していいか連絡してみようと思っているけれども、日本語の仏教用語に疎い自分にはどれが良い訳なのかなかなかピンとこない。
どなたか良い日本語訳をご存知の方がいれば連絡ください。

タンカ絵師としてこだわる色や描写に関する細かい部分が実際に修行する人にとってどこまで大事なのかはわからないけれども、それぞれことなるターラー尊を見るだけでも楽しいと思うし、なにかしら必ず観想の助けにもなると信じています。


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